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[15TH ANNIVERSARY CRYSTAL LIMITED MODEL POMERA DM250X PRESENT CAMPAIGN | ポメラ15周年キャンペーン | KING JIM](https://www.kingjim.co.jp/pomera/15th/)
ポメラを愛用している人というのは、日常に「書く」がさりげなく置かれたところで生活しているのでしょうね。
たくさんの「書く」がありますが、目的は人それぞれ。やはり多いのは「人に読ませるため」でしょうか。
一方で、「自分の頭の中を整理するため」というものもあるでしょう。
どれくらいの人がこの目的のために書いているのか見当がつきませんが、私自身の、ポメラで頭の中を整理したエピソードについて書いてみます。いかにしてポメラは私を救ってくれたのか。
ひとり親として三人の子どもを育てつつフルタイムの仕事をしていました。
当時、私にとっての「書く」は他人に読んでもらうためのものでした。「ひとり親だけど、こんな風にうまくやっているよ」といった具合に。
三人のワンオペ育児ですから、周囲から「大丈夫?」と心配されつつも、自分ではうまくやっていると信じ込んでいたように思います。
2020年3月までは…
もともと場所を決めずに仕事をしていましたが、どうも新しい感染症が危ないらしいぞと、完全リモートワークになりました。
自宅に仕事環境があるため、とくに問題はありません。
3月。私たちの住む地域で小中学校の一斉臨時休校が始まりました。
生活は一変しました。
子どもたちが一日中家にいますから、お昼ご飯の用意が必要です。何かあれば仕事を中断して対応する。
前例のない事態に学校も何もできなかったようです。先生が郵便受けにプリントを配ってまわるというのが精一杯。学習面でも親の負担が増えました。
幸いなことに緊急事態でも仕事が減ることのない業種でしたが、逆に言うと、仕事の量はそのままで家事育児の負担が増えたことになります。
明日どうなるのかわからない。ニュースから目が離せない日々。多くの人がそうであったと思いますが、ストレスは日増しに溜まっていきました。
転がり落ちるときには速いものです。
まったく眠れなくなり、鈍った頭で家事や仕事をこなす。ミスが多くなり同僚からも子どもたちからも責められる。あれもこれも片付かず、睡眠を削ってなんとかする。それがさらに不眠を加速する。
体中が痛くて座っているのも横になっているのもつらい。目が回ってスクリーンを見ると気分が悪くなる。
行政や医療機関を頼っても、各部署、各科では問題なしと判断される。心療内科でもらう薬だけが増えていく。
頭の中は常に散らかっていて、頭の中は常に忙しくて。
そんな状態では眠れませんし、眠れないので悪化します。子どもたちをどうすればいいのか、仕事をどうすればいいのか、思考回路がまったく働いていない状態。
そんなときに、とくにきっかけはなかったと記憶していますが、ふとした拍子に「書く」ということに思い至りました。頭の中を整理するために書く。
中古のポメラを買いました。
そのころには情報に触れていないと不安なスマホ依存症に陥っていましたから、書くことに集中できるポメラは私にとってベストな選択だったと思います。
もっとも、仕事ができたりできなかったりと不安定だったため、購入したのは中古ではありましたが。
ポメラを開いて、とにかく頭の中身をすべてテキストデータに変換しました。
答えをだそうとかいったことはすべて忘れて、毎日ただ無心にキーボードを叩き続けました。
そうした中で、頭の中だけでぐるぐると渦を巻いていた思考が、画面上では方向性を持って流れているように感じるようになってきました。
流れが行き着いた先に解決策があれば実践してみる。
例えば、これまで頼ってこなかった人に相談してみるとか、家事代行やミールキットを使って負担を減らすとか。
ただただ、ポメラのキーボードを叩いている。それは「書く」とも言えないくらい原始的な行動だったのかもしれません。しかし、結果として頭や体、そして生活の負担は確実に減っていきました。
現在、2023年の11月。
この間に、子どもたちの受験や進学、自宅の引っ越しをして新たな生活がはじまりました。
新居にも不眠はついてきましたが、一回り小さくなったように思います。体の痛みも大部分は消えました。
「書く」の力に救われた期間でした。
「書く」に専念させてくれたポメラにも救われました。
仕事には完全に復帰して、子どもの学費がどれくらいかかるかはわかりませんが、ある程度は余裕を持って生活をできるようになっています。
ちょうど新しいモデルが出たタイミングで、新品のポメラを買いました。戦友を手放すのは心苦しかったのですが、その魂は新しいポメラにも引き継がれているのを感じます。
この文章もポメラで書いています。
当時の私と同じように苦しんでいる人が「書く」の力で少しでも楽になるといいなと願いながら。
