# くまモンの国について。クリエイティブな意味で。
_published: 2012/11/13_ 
大学では生物学をやってたんだけど、独学でプログラミングをやってたら面白くなって、ソフトウェア開発の仕事をしようと考えた。ところが、くまモンの国(当時くまモンはいなかったが、出身都道府県がバレないようにあえてこう書かせて欲しい)では、ソフトウェア開発をやっている企業が見つからなかった。リクナビでは。そこで福岡のソフトハウスに就職した。最初の脱国。
5年ほど福岡で働いて、独立しようと思ってたのと、3人目の子が産まれるのが重なって、熊本の実家に帰った。Web制作会社で働いたり、フリーランスの個人事業をやったり、企業のソフトウェア部門(ひとりだったけど)を作ったり。そうこうしてると、くまモンの国ではソフトウェアビジネスはやりずらいかなと感じるようになった。そして、スシが食べれると聞いて再び福岡にやってきた。二度目の脱国。
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個人的には、くまモンの国には「デキる」経営者が多い気がしている。ただ、「デキる」というのが個人的なスキルが高いという意味で、組織でうまくやっていくことが苦手な方が多いかもしれない。聞いた話がほとんどなので、実際はどうなのかわからないけれど。良くも悪くも「肥後もっこす」なのかも。
- [肥後もっこす - Wikipedia](http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%82%A5%E5%BE%8C%E3%82%82%E3%81%A3%E3%81%93%E3%81%99)
ちょうど、くまモンがブームになる1年間、単身赴任をしていた。月に数回帰省するのだが、帰るたびにくまモンに侵蝕されていく故郷。店には次第にグッズが増えていき、ポスターはもちろん工事現場の看板にまで出没するようになった。そして県からの納税関連の通知書も、くまモンの付いた封筒に入って送られてくるようになった。さらに時は流れて、福岡でもくまモンのグッズを扱う店が増えてきて、AKB48を見ない日はあっても、くまモンを見ない日はないんじゃないかという事態にまで発展した。
県民性なのかどうなのかわからないのだけど、くまモンの国の人が集まると内を向いてしまう傾向があるのを感じていた。盛り上げて行きましょう!と掛け声をかけるんだけど、内々だけで盛り上がるイメージ。くまモンの面白いところは、元々の誕生の目的でもあるんだけど、とにかく外に向いていたところだと思う。
内だけで盛り上がってると書いてしまったけど、もともと草の根の盛り上がり方は面白さを感じている。新しもの好きの人を「わさもん」と呼ぶんだけど、これも県民性として上げられる。Ustreamは早くからチャンネルやスタジオがいくつも作られ、Facebookのコミュニティや勉強会も早くからはじまった。くまモンの国には、そういう土壌がある。
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大震災から時間が経ち、西に「避難」してきた人たちがその土地に定住するようになってきた。そして、「地方」というのがある種クリエイティブな意味を持ってきた今日この頃。
くまモンの国を見つめなおす最初のきっかけは、新政府の初代内閣総理大臣に就任した坂口恭平氏について知ったときだった。いきなり最近の本や記事を見るとぶっ飛んでるように見えるけど、0円ハウスから辿ると、むしろおかしいのは自分なんだという気になってくる。
- [新政府の初代内閣総理大臣は建築家!?──坂口恭平 « GQ JAPAN](http://gqjapan.jp/2011/08/05/%E6%96%B0%E6%94%BF%E5%BA%9C%E3%81%AE%E5%88%9D%E4%BB%A3%E5%86%85%E9%96%A3%E7%B7%8F%E7%90%86%E5%A4%A7%E8%87%A3%E3%81%AF%E5%BB%BA%E7%AF%89%E5%AE%B6%E2%94%80%E2%94%80%E5%9D%82%E5%8F%A3%E6%81%AD%E5%B9%B3/)
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[独立国家のつくりかた (講談社現代新書)](http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062881551/helloworld0f-22/)
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[TOKYO 0円ハウス 0円生活 (河出文庫)](http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4309410820/helloworld0f-22/)
Web Designingの最新号では「ローカルで生きるためのWeb仕事」という特集が組まれている。そのトップは、熊本(あ、書いちゃった)で町家を再生して自宅&仕事場にしている「暮らしかた冒険家」のおふたり。
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[Web Designing (ウェブデザイニング) 2012年 11月号 [雑誌]](http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B009M8UW18/helloworld0f-22/)
- [暮らしかた冒険家 #heymeoto](http://meoto.co/)
あのへんにアーティストとかクリエーターとか集まってきてて面白いという話を聞いていて、以前から気になっている地域だった。
それから、Web制作のフルスケールが紹介されていた。九州すし市場のサイトはいろんなところで紹介されているのでWeb系の人だと目にした人も多んじゃないかと思う。熊本にいた頃、事務所が近くで、あのあたりは何故かIT系の企業が集まってた気がする。
- [熊本のWebサイト・ホームページ制作|株式会社フルスケール|FULLSCALE](http://www.fullscale.jp/)
- [九州すし市場](http://www.sushiichiba.jp/)
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尾方さんとは挨拶と仕事の話しかしてないので、今度遊びにいきたいなー。いきたいなー。
熊本は狂気に近い何かがあって、とくに犯罪系を調べると常軌を逸した感じなのが出てくる。ここには書かないけど。。くまモンのアレも狂気を感じるし、森高千里とか狂気を感じる。最近だと、橋本愛とか。また、プログラミングの話をすると、熊本は「Lispの国」として知られている。熊本の勉強会に参加すると、自分以外全員Lispをやっているように錯覚する。
> 10人のLispハッカーを集められないなら、 たぶんあなたの会社はソフトウェアを開発するのに適さない都市にいるんだ
[vallog: 日記(3分の1ルール)](http://valvallow.blogspot.jp/2012/02/31.html)
インフォテリアの平野社長は福岡のセミナーで熊本弁で講演していた。その後のプレゼンで真似しようと思ったけど、その勇気はなかった。。
- [インフォテリア社長ブログ「笑門来福」](http://www.infoteria.com/jp/blog/pina/)
Web Designingの「ローカルで生きるためのWeb仕事」特集では、福岡のクリエイティブスポットが紹介されていて、アラタナ研究所も電話取材を受けてチラッと掲載されている。僕はまだ福岡を離れるつもりはなくて、とにかくここで実績を残そうと決めている。福岡はクリエーターのコミュイティ活動が活発で、自分は最近引きこもっているんだけど、もう少し落ち着いたらいろいろ参加したい。
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ただ、ここで言いたいのは、熊本がどうとか、福岡がどうとかじゃない。「大分」だ。大分がヤバイ。けして派手ではない。派手ではないんだけど、大分県民はデフォでヘンタイなんだと思う。もちろん、いい意味で。下のリンクなんかは、ほんの一例でしかない。来年のうちには大分で大きな動きがあるんじゃないかと予想している。
- [おおいた萌えおこしプロジェクト(おおいた18Lover’s)](http://moemore.jp/)
なんだか長くなってしまったけど、まとめると、
大分はじまった。